パークシティの夕暮れ ユタ
(Salt Lake City & Park City)

2002/12/24〜2004/12/30

第1日:ソルトレイクシティ / 第2日:スノーベイスン / 第3日:スノーバード / 第4日:ザ・キャニオンズ / 第5日:ディアバレー / 第6日:パークシティ


  第1日:ソルトレイクシティ (2004/12/24)


●マイレージを使って

ソルトレイクシティ周辺の地図  1年間ほどのアメリカ暮らしのあいだのお話です。客員研究員というお気楽な身分とはいえ、長い休みといえばやはり夏休みとクリスマス休暇ぐらい。夏休みはコスタリカ旅行でしたが、クリスマスはアメリカ国内でスキー旅行に行くことにしました。行き先は、ベイル、ヘブンリー、ジャクソンホールなども考えましたが、空港の近くに大きなスキ−場が沢山あるということで、ユタ州ソルトレイクシティ近辺ということに決定です。そこで今回、これまで貯めるばかりで全然使っていなかったユナイテッド航空のマイレージプログラムを利用することにしました。なにしろアメリカ国内だと予約が取りやすいし、それに距離に関係なく往復25000マイルなので、ピッツバーグから遠いロッキーのスキー場に行くのはお得なのです。アメリカのクリスマス休暇は、日本よりも全体的に前倒しで、だいたい12月20日過ぎぐらいから始まり、その代わり新年は多くの人が1月2日から出勤です。ということで、12月22,23日あたりの航空券は取れなかったのですが、幸い12月24日出発/30日帰着で空きがありました。日本でいうと、1月1日の飛行機が意外と空いているようなものでしょうか。

 ユタ州の地図は省略しますが、カリフォルニアのちょっと内側、ロッキー山脈に差しかかったところと考えて下さい。ソルトレイクシティは、この年(2002年)の冬季オリンピックが行なわれたことで有名ですね。私たちは、それから10ヶ月後のスキー旅行ということになります。我々が住んでいるピッツバーグからは、シカゴまで1時間、そこで乗り換えて更に3時間でソルトレイクシティ到着といった感じです。ちなみに米国東部とは2時間の時差があり、行きは2時間得する代わりに帰りは2時間損するということになります。

 右の図は、今回訪問予定の5つのスキー場です。茶色い線が、山の一番高い尾根にあたると考えて下さい。この中で有名なのは、スノーバード、パークシティ、ディアバレーあたりでしょうか。この他にも、アルタ、ソリチュード、ブライトンといった中規模スキー場もありますが、実は私はこれらのスキ−場を14年前に訪れています。そのときは貧乏学生旅行の終盤で予算が乏しく、一流リゾートだがリフト券が高いスノーバードを通過し、その先のアルタで滑ったのでした。その後ずっとそのことを後悔していたのですが、今回14年ぶりにその後悔を拭いさることができるというわけです。

 さて、航空券の次はホテルです。今回は6泊の旅行ですが、これを全部スキーリゾートに泊まるとなると、宿泊費がバカになりません。なんてお金をケチッていると今後また後悔することになるのかもしれませんが、それはそれとして、やはり分相応の旅行にしようということで、(1)レベルを落として安い宿に6泊 (2)割と良い宿に泊まる代わりにスキーリゾート3泊+市街地3泊とする という2つの選択肢で考えました。そうしていろいろ調べた結果、パークシティのRadisson Hotelが3泊でリフト券1日分つきの安いプランを出しているのを見つけたので、(2)の選択肢としました。パ−クシティのRadissonに3泊、あとはソルトレイクシティ空港近くのヒルトンが格安で予約できてまずは上々。ついでにレンタカーの予約をすませて準備完了です。

●工業団地?

ピッツバーグ空港  年末のあわただしい仕事を終え、いよいよ12月24日、出発当日になりました。今回は、飛行機の時間が早いのと、スキー板持参で荷物が多いことを考え、ピッツバーグ空港近くの民間駐車場を予約してあります。成田の周辺にいっぱいあるようなやつですね。空港まではシャトルバスで約10分。チェックインしてゲートに向かい、それからゆっくりと朝食です。

 シカゴまではあっという間。乗り継ぎ時間がちょっとあるので、ターミナル内をうろうろし、さっき朝食だったのにと思いつつ昼食。それから再びゲートに向かい、今度はソルトレイクシティー行きに乗り込みます。出発後2時間ぐらいまでは何にもない大平原の上を飛び、窓からの眺めも退屈なのですが、到着が近づき、コロラドに差しかかったあたりから急に景色が変わります。みるみるあたりは山だらけになり、雪に覆われてどこも真っ白です。そして着陸直前、飛行機が高度を下げてくると、山の斜面がすぐ下に見え、さらにはどこだかわかりませんがリフトが架かっているところまで見えたりします。そうしてソルトレイクシティ空港到着。外はまあまあ良い天気のようです。

 荷物を受け取るとそのままレンタカーのカウンターへ。今日から3日ほど宿泊するヒルトンは、ここから車で10分ぐらいのはずです。地図を見ながらハイウェイに乗り、すぐ隣りのインターで降りると、あたりは工業団地風の殺風景なエリア。ホントにこんなところにヒルトンがあるんだろうかと思ったら、ちゃんとありました。ちょっと心配になりつつチェックインしましたが、設備の方はヒルトンというだけあってまずまずです。要するに空港を使う人のためのホテルに徹していて、あたりの雰囲気とかそういうことは全く考えていないんでしょうね。まあツインで1泊6000円とかですから、こんなもんでしょうか。

●モルモン教の聖地

馬車 テンプルスクェア  時差の関係でまだ5時前です。せっかくなら食事も外で取りたいし、ダウンタウンに出かけることにしました。ダウンタウンまでは車で20分ぐらい、ピッツバーグと違って道が広いので運転はとても楽です。街の中心部として賑わっているのは数ブロック四方の狭いエリアで、車を停めたら歩いて回れる程度です。見るべきものはそれほどないのですが、まずはモルモン教の聖地といわれるテンプルスクェアに行くことにしました。ここには世界中から集まったモルモン教の若い信者が大勢いて、無料の案内ツアーをしてくれます。モルモン教のことを知らない観光客にいろんなことを説明するのが、いってみれば修行というか研修というか、そんな役割になっているようです。我々にも中国人とドイツ人の若い女性二人が付いてくれました。神を信じる人生がいかに素晴らしいか、得々と語りながらいろんな建物を案内してくれます。でも、こっちの態度がそっけないのにも慣れているようで、強引な勧誘をされるということもなく、小一時間でミニツアー終了です。そのあとは、スキーショップなどを探してショッピングモールをブラブラ。外を見るとサンタクロースの乗った馬車が。そういえば今日はクリスマスイブでした。それから夕食を取るところを探して車で走っていたら、ピッツバーグにも支店を持つ最近はやりの中華料理店"P.F.Chang"を発見。アメリカで過ごすクリスマスに中華というのも不思議ですが、美味しかったのでまあ良しとしましょう。


 第2日:スノーベイスンに進む


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