準備不足編 その2 (2004/3/6) |
ヒルトン成田は予想以上に雰囲気もサービスも良く、夜遅く着いて朝早く立つのは勿体ないぐらいだったのですが、ともかくチェックアウトを済ませてシャトルバスで空港へ。今回はH.I.S.で買った格安航空券だったので、空港の団体カウンターでチェックインするのが面倒かと思ったのですが、それほどでもなくすんなり終わりました。ユーロのT/Cを買い、手元不如意になったのであわてて日本円を引き出し、これで一応準備完了ということで、フードコートで朝食を取りました。
エールフランス・パリ行きは予定通り朝11時に出発。時差の関係で、12時間半かけて午後3時半にパリに着きます。ということは、昼寝が得意な人でないと、全然眠れないフライトですね。幸い機体はボーイング777、エコノミーでもパーソナルTV付きです。しかし映画のラインナップは今いちで、「半落ち」は面白かったものの、他はあまり見る気もせず、かといってTVゲームで時間がつぶれるのも麻雀ぐらい。それでもまあ本を読んだりいろいろしてるうちにパリに着きました。余談ですが、年を取れば取るほど、交通機関の長時間乗車の退屈がこたえなくなりますね。体力的にはこたえますが。
無事にパリ・シャルル・ド・ゴール空港に到着。しかしここで今回の準備不足の一つ目が露呈します。乗り換え便のジュネーブ行きは4時半発。乗り換え時間が1時間弱しかないのです。こういう航空券を売る方も売る方とはいえ、「乗り換えが1時間しか無いけど大丈夫ですか」と聞かれて「まあ大丈夫でしょう」と何も考えずに答えてしまった私が海外旅行をナメきっています。ということに気付いたのは着陸が近づいてから。とにかく今更ジタバタしてもしょうがないので、到着後は駆け足で乗り換えゲートに向かいます。幸い入国審査はそれほど混んでおらず、余裕で間に合うかと思ったら、その先のセキュリティチェックに長蛇の列。結局「時間がないんですすいませんすいません」と横入りで突破する羽目になってしまいました。
ジュネーブ行きの出発ゲートに到着。7〜8分の余裕がありそうなので、T/Cを現金化してひと休みと思いましたが、こういうときは荷物が心配。搭乗口で「このチケットなんだけど大丈夫ですかねえ‥」と聞いたら、「うーん、あー、よし、OK、乗んなさい」と有無を言わさず搭乗券をもぎられ、そのまま搭乗せざるを得なくなってしまいました。まあ何はともあれ乗り継ぎを終えてホッと一安心ってとこでしょうか。
1時間弱のフライトでジュネーブ着。実はジュネーブには半年前に仕事で来たばかりだったので、勝手知ったるこの空港、とばかりに油断していたのが失敗のもとでした。まずはバッゲージクレームに向かい、荷物が出てくるのを待とうとすると、郵便局の窓口があるではないですか。「T/Cの現金化はできますか?手数料かかりますか?」と聞くと、「できるよ。手数料もいらないよ」とのこと。ラッキーとばかりに手持ちのT/Cをすべて現金化してもらいます。で、出て来た紙幣を見ると、、、あー間違えたああああ、ここはスイスだったー、スイスといえば永世中立国、EU未加入、当然のごとくユーロなど導入せず、スイスフランで独自の道を歩んでいる国ではないですか。半年前に来たのにそんなことも忘れてこの失敗。「あのぉ、ユーロの現金で欲しいんですけど、、、」「そりゃ一旦スイスフランに変えて、それからもう一回ユーロに換金だね」ってなわけで、せっかくレートの良さのためにT/Cを買って来たのに、外貨両替の売買差額を二度も払う羽目になり、なけなしの現金が早くも数千円ほど目減りしてしまったのでした。
ちょっと落ち込みつつバッゲージクレームに戻り、荷物が出てくるのを待ちます。ほどなく私と妻のバッグが出てきました。ところが、私のスキー板が一向に出てきません。10分、20分、30分、そうこうしているうちに、エールフランスのパリからの次の便が着く時間になってしまいました。「やっぱり乗り継ぎの時間が足りなかったかなあ。だとしても次の便で届くだろう」と思い、この便の荷物が出てくるまで待ってみたのですが、やはりありません。結局バッゲージクレームで1時間以上も待ったあげく、ロストバゲージの申請をします。今夜の宿は明日の朝には立ってしまうので、メリベルのHotel Doronに届けてもらうことにします。
とにかく外に出て、レンタカーのカウンターに行かなくては。今回はそのままフランスに行くので、フランス側出口のカウンターで予約をしてるんだけど、どっちに行けばいいのかな‥‥‥。案内カウンターのお姉さんに聞いてみると
「ここはスイス側出口ですよぉ、反対側の出口に出なきゃいけなかったのよねぇ。なんてことを言っています。こりゃ大変なことになったかと思いつつ、どうも腑に落ちずに別の案内カウンターで聞いてみると
出てきた所を戻って向こうに出ればいいんだけど、そこは逆戻り禁止だしい‥
一旦外に出て、タクシー拾って40分ぐらいかしらねぇ‥」
「この通路の突き当たりのところに"France"って看板が出てるから、そこを入ってと教えてくれてホッと一安心。それにしてもさっきのお姉さんの自信満々な答は何だったんだろう。ともかく教わった通りに行ってようやくフランス側出口・EuropCarのカウンターに到着。「予約の時間から2時間も過ぎてます。本来なら予約をキャンセルしてしまうところなんですけどね‥」と偉そうに小言をいう係員にもめげず、無事にフォルクスワーゲン・ポロに乗り込んだのでした。
パスポートチェックを抜ければ行けますよ」
ジュネーブ空港を出ると、まずはジュネーブ市街地を抜け、やがて高速道路に入ってアヌシーに向かいます。高速を30分も走るとアヌシーの出口が近づいてきます。と、看板を見ると「アヌシー北」と「アヌシー南」の2つの出口があるではありませんか。え、どっちで降りるんだ?ここでまたしても準備不足が露呈。ちゃんとした地図は持ってきてないし、ホテルの場所はうろ覚えだし、そもそも北と南のどっちで降りるのかすら確かめてない。とりあえずアヌシー北で降りて、WWWの記憶を頼りに走ってみるものの迷うばかり。結局途中で車を止め、見知らぬホテルのフロントで道を尋ねました。それでどうにか市内中心部まで辿り着いたものの、そこで再び迷って今度は店じまい直前のドラッグストア。ここで親切なおじさんに完璧な道順を教えてもらい、どうにかこうにか今夜の宿に辿り着いたのでした。(後で調べてみたら、アヌシー南で降りればホテルまではすぐでした)
疲れ果ててチェックインを済ませると、近所を歩いてピザ屋さんを見つけ、遅めの夕食となりました。やっぱ海外旅行はあんまり油断しないでちゃんと準備しないと駄目だよねー、などと言いつつ、疲労困憊で熟睡の第一日でありました。